厚生労働省は3月18日、2022年第10週(3月10日~3月16日)のインフルエンザの発生状況を発表しました。
この1週間で報告された患者数は、愛知県の4人、岡山県の3人、愛媛県・福岡県・宮崎県の2人など、全国合計18人で、引き続き記録的な低水準となりました。
厚生労働省が毎週発表しているインフルエンザの発生状況は、今シーズンはこの週をもって終了となり、来シーズンは9月からとなる予定です。
インフルエンザの発生状況を現在の方法で調査するようになった1999年以来、インフルエンザの流行が認められなかったのは、昨シーズンが初めてのことでした。昨シーズンの感染者が少なかったため、社会全体の集団免疫が低下しており、今シーズンは大規模な流行があるのではないかと、当初は懸念されていましたが、結果的には今シーズンも流行の目安とされる水準に達することなく終わりそうです。
2シーズン連続して流行がなかった背景には、新型コロナウイルス感染症の対策として、マスクの着用、入念な手洗い、手指消毒等の基本的な感染症予防対策が定着したことが、インフルエンザの予防にも効果を発揮していると考えられます。
現在、国内では新型コロナワクチンの3回目の接種が進んでおり、3月24日の報道によると、厚生労働省は、公費で4回目の接種を行う方針を打ち出しています。
新型コロナウイルス感染症がなかなか収束しないなか、私たちは今後も基本的な感染症予防を徹底することが大切です。それが、来シーズンこそ現実化するかもしれないインフルエンザ大流行のリスクを、少しでも抑えることにつながります。