インフルエンザは例年、11月下旬ごろから感染者が増えはじめ、翌年の1~2月にピークを迎えます。ここ3年ほどは、新型コロナウイルスの感染対策によって、インフルエンザの感染者数が非常に少ない状況が続いていました。しかし、今年は夏の間も流行が続き、学級閉鎖だけでなく学年、学校閉鎖が発生する地域も出ています。
ここ3年ほどはマスクの着用や消毒、換気などの感染対策により、新型コロナウイルスだけでなくさまざまなウイルスに接する機会が減っていました。そのため、インフルエンザの免疫を獲得する機会も少ない状況であったといえます。しかし、5月に新型コロナウイルスの感染対策が緩和されたことによってウイルスに接する機会が増え、季節外れのインフルエンザの流行が起こっていると考えられます。
インフルエンザの予防には、ワクチンの接種が有効です。ワクチンの接種により、インフルエンザにかかりにくくなり、感染したとしても重症化を防ぐことができるといわれています。ワクチンが効くまでには2週間ほどかかり、また、12歳以下は1シーズンに2回接種する必要があります。すでに流行していることも考慮し、できるだけ早めに接種しましょう。予防接種の費用は基本的には自費ですが、健康保険組合や自治体によっては補助や助成が出る場合があるので、確認しましょう。
ワクチン接種のほか、日ごろの感染対策も大切です。手洗いやうがい、消毒、人混みでのマスク着用やこまめな換気、適正な湿度を保つなど、日ごろから感染予防を心がけましょう。