警報レベルを大きく超える感染状況。重症化リスクの高い人は要注意

 厚生労働省が1月9日に発表した「インフルエンザの発生状況について」(第52週 12/23-12/29)によると、全国の医療機関から報告された患者数は1医療機関当たり64.39で、43都道府県で警報レベルの30を超えていました。

 都道府県別でみると、大分県が104.84と最も多く、鹿児島県(96.40)、佐賀県(94.36)、熊本県(92.56)、宮崎県(90.24)、山梨県(87.15)、愛媛県(85.02)、愛知県(82.35)、福岡県(80.94)と続き、どこも警報レベルを大きく超える感染状況となっています。

 年末年始の移動や新学期のスタートの影響でさらに増加する可能性があるほか、例年では1月から2月に流行のピークを迎えるため注意が必要です。

 インフルエンザは、多くの場合、1週間程度で回復しますが、重症化すると肺炎や脳症などを引き起こすこともあります。以下の症状がみられたら、救急車を呼ぶなどしてすぐに医療機関を受診しましょう。

子ども

  • けいれんしている
  • 呼びかけに応じない
  • 呼吸が速い・苦しそう
  • 顔色が悪い(青白い)
  • 嘔吐や下痢が続いている
  • 症状が長引いて悪化している

大人

  • 呼吸困難や息切れがある
  • 胸の痛みが続いている
  • 嘔吐や下痢が続いている
  • 症状が長引いて悪化している

 特に乳幼児や高齢者、基礎疾患(慢性呼吸器疾患、慢性心疾患、糖尿病など)のある人、妊婦などは重症化リスクが高いので、本人だけでなく周囲の人も手洗い・うがいやマスクの着用といった対策を心がけましょう。また、発熱や頭痛、関節痛、筋肉痛など、少しでも体調に違和感を覚えたら受診することが大切です。