インフルエンザの流行に備えて、インフルエンザと新型コロナのワクチン接種を受けましょう

厚生労働省は9月30日、2022年第38週(9月19日~9月25日)のインフルエンザの発生状況を発表しました。昨年の同時期は全国でわずか3人だった患者数は、この1週間では78人にのぼりました。

新型コロナウイルス感染症の流行が始まった2019~2020年以降、新型コロナに対する感染対策がインフルエンザにも功を奏したためか、インフルエンザの報告数は激減していましたが、今年に入って南半球では患者数が急増しています。また、2シーズンにわたり流行がなかったために社会全体の集団免疫が低下していると考えられ、次に流行する際には爆発的に患者数が増える恐れもあります。

インフルエンザワクチンの効果は、接種後約2週間後から現れ、約5~6カ月続きます。そのため、例年の流行のピーク(1~2月)に合わせて、12月中旬までに接種を終えておくと安心です。13歳未満のお子さんが2回の接種を受ける場合は、1回目から2週間以上(できれば4週間)空ける必要がありますので、1回目を11月中に済ませておきましょう。

なお、インフルエンザワクチンと新型コロナワクチンを同時に接種しても、単独接種と比べて有効性や安全性が劣らないとの報告を踏まえ、同時接種が可能になっています(インフルエンザ以外のワクチンは、接種後に2週間以上間隔を空ける必要があります)。

インフルエンザには生後6カ月から、新型コロナウイルス感染症には5歳以上を対象にしたワクチンがあります。インフルエンザ、新型コロナ感染症の同時流行の可能性も否定できないなか、これらのウイルスに備えるためにもワクチン接種は大きな意味を持ちます。

このほか、密を避ける、マスクを正しく着用する、こまめな手洗い・手指消毒、といった新型コロナ感染症対策は、インフルエンザにも有効です。ワクチン接種を受けた後も、基本的な感染予防対策は継続することが大切です。