流行のピークアウトの兆しがみられるも、引き続き感染予防対策の徹底を

 厚生労働省は3月24日、2023年第11週(3月13日~3月19日)分のインフルエンザの発生状況を発表しました。

 この1週間で報告された患者数は、東京都で3,140人、神奈川県で2,967人、北海道で2,769人、埼玉県で2,556人など、全国で合計41,319人でした。昨年の同時期(17人)と比べると患者数は約2,430倍に増え、前の週からは13,477人減っています。

 1医療機関当たりの1週間の患者数は8.42人で、「注意報レベル(流行が継続していると疑われる)」10人を8週間ぶりに下回りました。また、42都道府県で前週よりも減っており、ピークアウトの兆しがみられています。

 新型コロナウイルス感染症が流行して以降、これまでは屋外では季節を問わずマスクの着用は原則不要、屋内では距離が確保でき、会話をほとんど行わない場合を除き、マスクの着用がすすめられていました。3月13日からマスク着用の考え方が見直され、「マスクの着用は個人の判断が基本」となりましたが、新型コロナが弱毒化したわけでも、感染力が弱まったわけでもありません。引き続き、「三つの密の回避」「人と人との距離の確保」「手洗いなどの手指衛生」「換気」を心がけましょう。  インフルエンザの感染予防対策は、新型コロナと基本的に同じです。流行のピークが過ぎたとはいえ、これからインフルエンザにかかる恐れもあります。また、高齢者や乳幼児、持病のある人はインフルエンザが重症化するリスクが高く、命にかかわることもあります。これらの人を感染から守るためにも、上記の感染予防対策を継続しましょう。