例年よりも早い流行入り。1医療機関当たりの報告数は昨年の7倍以上に

 厚生労働省が発表している「インフルエンザの発生状況について」によると、今年度は第39週(9月22日~28日)の時点で1医療機関当たりの報告数が1.04となり、流行入りの目安である1.0を上回りました。例年よりも早いペースで、インフルエンザが流行入りしています。

 また、同省が10月31日に発表した第43週(10月20日~26日)の報告によると、全国の患者数は24,276人でした。1医療機関当たりの報告数は6.29で、昨年の0.87と比べて7倍以上の値となっています。

 都道府県別でみると、沖縄県が19.40で最も高く、神奈川県11.88、千葉県11.82、埼玉県11.73、東京都10.37と続き、それぞれ注意報レベルの基準となる10を超えています。

 インフルエンザは、感染者のせきやくしゃみなどのしぶき(飛沫)を吸い込んだり、ウイルスが付着した手で鼻や口などに触れたりすることなどによって感染します。

 感染すると、38℃以上の発熱やのどの痛み、せき、鼻水、頭痛、関節痛、筋肉痛、倦怠感などの症状があらわれます。

 乳幼児の場合、重症化すると肺炎やインフルエンザ脳症などの重い合併症を引き起こし、命にかかわることもあります。いつもと違う様子がみられたら、すぐに医療機関を受診しましょう。

 また、高齢者も体力や免疫力の低下によって、気管支炎や肺炎などの合併症を発症する恐れがあるので、注意が必要です。